ももじ天使
 
はじめに
それぞれのペットロス
Momojiの場合
おすすめの本
一周忌
 
 
 
 

 それぞれのペットロス 



「ペットロス」というカテゴリー

 実はなんとなく、この言葉には違和感を覚えたりしてます。
なんとなく、他の喪失体験とは一線を画した「特殊な」みたいなニュアンスが感じられてな〜。(^^; 

 一言で「ペットロス」と言っても、ペットとの関係・性格や価値観によって陥る状況も全く違うでしょうし、対処方法にも特効薬みたいなものは無いと思います。それは、他のどんな喪失体験とも変わりが無いですよね。
 だから、ペットロスの方に最適な慰め方・・ってのも無いわけですが・・
ひとつ思うのは、「ペットロス」というカテゴリー分けをするから、なんだかややこしくなるだけで、要は「愛する者の喪失」という極限状況だということです。亡くした相手がペットだからと特別視してしまうから、「早く次のペットを・・」なんて間違った慰め方も出てくるわけで(最近はさすがに少ないとは思いますが)。まさか、子供を失った方に、「早く次の子を・・」という方は居ないでしょう?(^^;
 また、私にとってももじは、人生で最も(他を大きく引き離して・・笑)愛した存在です。それがたまたま犬だったってだけのこと。なのでもちろん、落ち込んでいる自分を変だとか何だとか、全く思いません。きっぱり。
 
 まだまだペットに対する認識が低いから「ペットロス」という特別な言葉で強調する必要もあるのでしょう。ペットの認知度が上がるにつれ、「ペットロス」という言葉自体は無くなる日が来るのかもですね〜。

悲しい時に一番必要なもの〜共感〜

 
本当に人それぞれのペットロス体験ですので、「こうすれば乗り切れる!」みたいなマニュアルは無いわけですが・・
自分が経験して、一番ありがたかったものは、周囲の「共感」でした。
ももちゃんが亡くなる瞬間も、ももちゃんを荼毘に付す時も、友人達が一緒に泣いて見送ってくれました。そのお陰で私も遠慮無く泣けたし、また、最低限の冷静さを保つことが出来たのです。その他、様々な辛い状況の中で、ただ話を聞いてもらえたこと・・どんなにありがたかったか・・そして今でも。感謝ばかりです。
「持つべきものは犬友達」を、本当にしみじみと感じています。
そして、出会いをくれたももちゃんにひたすら感謝です。

 「共感」は、「同じように犬(ペット)を愛している人」からだけ得られるもので、「自分を愛してくれている人」から得られるものではありません。だからもし、あなたをとっても大事に思ってくれている人が居るとしても、その方がペットを愛したことが無ければ、「共感」を得ることは難しいでしょう。「わかってくれ」と訴えられる方も辛いだろうと思います。
そして何より、「共感」を得られなかったあなたが、一番傷つくことでしょう・・。

 立っていることも困難な悲嘆の中、周囲の無理解にさらされる・・どんなに辛いことか、想像するだけで怖ろしいです。私は、かなり長い間、「同じようにペットを愛している人」以外とは、お会いするのも避けていたくらい。(笑)

 身近の方から共感を得ることが難しければ、今はペットロスのカウンセリングやネットワークがありますよね。辛い気持ちは吐き出す事も絶対必要ですから、これらを上手に活用されるべき!と思います。

新しい子を迎えることについて、思うこと

 これは、本当に当人の状態によって様々で、迎えること自体が良いか悪いか、はたまたその時期など、色々な見解がありますよね。
亡くなった子は、決して取り替えのきくものでは無い・・ということは、ペットを愛する方共通の思いだと思います。だからと言って、思い出に浸り続ければいいのか・・と言えば、これもまたどうかな〜というところです。

 結局は、ぜーんぶその人次第、時期は人それぞれ、正解は無いんでしょうね。
性格も環境も考え方も千差万別ですから、当たり前と言えば当たり前のこと。 (笑)
自分が新しい子を迎えたくなったとき、ペットショップでピンときちゃったとき、はたまた家族の誰かが勝手に連れてきちゃったとき・・・それがすぐだろうが何年も後だろうが、それぞれにふさわしい時期であり、縁なんでしょう。

 一つ気をつけたいのは、周りが気軽に勧めるのはちょっと・・というところでしょうか。
激しい悲嘆状態の中、軽く、「また次の子迎えればいいじゃない。」って言われてしまったら・・。
 悲嘆状態の方の頭の中は、亡くなった子の事でいっぱいです。とにかく、その子のことを愛していること、どれだけ大事にしていたかを、理解してほしい気持ちでいっぱいなんです。
そんな時、新しい子の話をされたらどうでしょう。それは既に、自分の気持ちに共感していないと言われたに等しいのです。善意が逆効果にもなりかねないかと・・。
 もちろん、新しい出会いは最高の癒しにもなるわけですし、きっかけを作るという意味では、周囲の後押しも必要かもしれません。要は、相手の状態や気持ちを思いやり、無理強いはしないってとこでしょうか。(^^

 私の場合、実は今現在は、子犬を見ても全く心が動きません。今まででは考えられなかったこと。
でもそれが、今の私にとっての正解なんだろうと思います。きっと、ふさわしい時を選んで、ももちゃんが縁を運んできてくれるのだろうな〜と思ってます。その時にきっと、新しい家族が欲しくなったり、ピンと来ちゃったりするんでしょう。

 私は、「ももじ天使と共にありながら、新しい子を一緒に育てていく」・・という気持ちに完全になれたとき、自然とその時が来るのだろうと信じてます。(^^

2004年5月27日 Momoji  




サイト内の画像等の無断使用禁止です。 
Copyright © Momoji